認知的不協和 2024.6.15

認知的不協和(にんちてきふきょうわ)とは、アメリカの社会心理学者レオン・フェスティンガーが1957年に提唱した心理学の理論です。

この理論は、人が自分の認知(信念、態度、知識など)や行動の間に矛盾が生じたときに生じる心理的な不快感を説明しています。

例えば、あなたは今日新しいスマートフォンを購入したとします。

一週間後、他社から同額で高性能のスマートフォンが販売されました。

「もう少し待てば今のスマートフォンよりいいものが買えたのに。もっと調べてから買えば良かった」

と後悔します。

これが「認知的不協和」です。

お金があれば買い替えることもできますが、そう簡単にはいきません。

この時あなたは、今のスマートフォンと新しいスマートフォンの違いを見つけようとします。

例えば、

「カメラ性能の違い」

「スペックの違い」

など、少しでも今持っているスマートフォンを買ったことが良かったと思える行動を取ります。

誰もが一度はこのような経験をしたことがあるのではないでしょうか。

学びでも同じようなことが言えます。

資格取得の講座を受講した際に、

「他の講座を受講した方が良かったのではないか」

と思うことがあります。

講座の内容や受講料などを考えて受講しますが、思うように学びが進まないときに、

「あの講座の方が効率的に学べたのではないか」

「あっちの講座の方が合格者が多いのではないか」

などと考えてしまいます。

特に、市販のテキストや問題集を購入して独学で勉強をする場合、このような思いになることが多いと思いです。

しかし、どの講座を受講しても、テキストを使っても合格率は大きく変わりません。

むしろ、色々と手を出し過ぎると効率が悪くなったり、理解力が低下してしまうこともあります。

講座であれ、テキストであれ、販売されているものをは過去問題を分析し作られているため、試験範囲をしっかり学べるものしか販売されていませんので、一度決めた講座やテキストは最後までやることが重要なのです。

認知的不協和の理論は、人間の心理的なプロセスを深く理解するための重要な枠組みを提供しており、日常生活や社会現象を解釈する上で非常に有用です。

認知的不協和を無くすことはできませんが、理解することで自分なりに対処をすることは可能であると思います。