私はこれまで、多くの資格試験に挑戦してきました。
資格取得のための学習では、知識を理解することも大切ですが、最終的には試験に合格するために「覚えること」が重要になります。
法律や制度、用語、計算方法などを正確に記憶し、限られた時間の中で正しい答えを導き出す力が求められます。
そのため、学習の中心は「理解すること」よりも「記憶すること」になりがちです。
もちろん、資格試験の勉強が無意味というわけではありません。
基礎知識を体系的に学ぶことができ、仕事を進める上で必要な土台を築くことができます。
また、「資格を取得してから実務で学ぶ」という考え方もあり、まずは知識を身に付け、その後の経験によって理解を深めていく方法も十分に有効だと思います。
一方で、大学院での学びは少し性質が異なります。
講義で理論やフレームワークを学びますが、それをそのまま記憶して再現することが目的ではありません。
学んだ内容をもとに、「自分はどう考えるのか」「自分の組織ではどのように活用できるのか」「実際の仕事に当てはめるとどうなるのか」といった視点が常に求められます。
例えば、組織行動学やマーケティングを学んだ場合でも、単に理論を説明できるだけでは十分ではありません。
その理論を自分の職場や地域活動に当てはめて考え、課題解決や新たな取り組みに活かすことが重要になります。
そのため、大学院のレポートでは正解を探すのではなく、自分なりの考察や経験を交えながら論理的に意見をまとめることが求められます。
振り返ってみると、「覚える学び」と「考える学び」は対立するものではなく、互いに補完し合う関係にあると感じます。
考えるためには材料となる知識が必要であり、その知識を得るためには一定の記憶が欠かせません。
一方で、記憶した知識も実際に活用しなければ定着せず、本当の意味で自分の力にはなりません。
資格試験の学習を通じて得た「覚える力」と、大学院で培っている「考える力」。
この二つを組み合わせることで、単なる知識の習得にとどまらず、仕事や地域活動に活かせる実践的な学びにつながるのではないでしょうか。
今後も知識を記憶するだけで満足するのではなく、その知識をどのように活用し、新たな価値を生み出せるのかを意識しながら学び続けていきたいと思います。

