私は学生時代、金融論やマーケティングなどを学びました。
当時は専門用語も多く、内容が難しかったという印象が強く残っています。
授業では単位を取得するために知識を覚え、試験が終われば次の科目へ進む。
その繰り返しでした。学んだ知識が将来どのように役立つのか、深く考えることもありませんでした。
現在、社会人大学院生として、かつて学んだ金融やマーケティングなどの科目を再び学んでいます。
しかし、同じ分野を学んでいるにもかかわらず、学生時代とは理解の仕方が大きく異なることに気づきました。
その違いは、これまで積み重ねてきた仕事の経験にあると感じています。
例えば、金融については、実際に仕事で融資や資金調達、投資などの相談に携わってきました。
また、マーケティングについても、企業の強みや弱みを分析し、販路開拓や売上向上に向けた支援を行っています。
大学院の講義を受けていると、「これは以前相談を受けた事例と同じだ」「あのときの取り組みは、こういう理論に基づいていたのか」と思うことがあります。
学生時代には単なる知識として覚えていたことが、今では実際の経験と結びつき、より深く理解できるようになりました。
知識は、学んだだけでは時間とともに忘れてしまうものです。
しかし、実際に活用し、試行錯誤を重ねることで、自分の中に定着していきます。
さらに、経験を積んだ後に理論を学び直すことで、これまでの仕事を違った視点から振り返ることもできます。
つまり、学びが経験を深め、経験が学びを深めるという相互作用があるのだと思います。
学生時代に学んだことを忘れてしまったとしても、決して無駄だったわけではありません。
そのときには理解できなかったことも、経験を積んだ今だからこそ理解できることがあります。
若い頃の学びには、将来に向けた知識の土台をつくる意味があります。
一方、社会人になってからの学びには、経験を理論と結びつけ、実践に活かすという大きな価値があります。
学びに遅すぎるということはありません。
むしろ、年齢を重ね、さまざまな経験をしてきたからこそ得られる学びもあります。
かつて難しいと感じたことを、今だからこそもう一度学んでみる。
そこには、学生時代には気づかなかった新たな発見が待っているのではないでしょうか。

