終わりは始まり 2020.11.14

転機の理論として、ウィリアム・ブリッジズが人生の転機の心理的プロセスを、

「終わり」
「ニュートラル・ゾーン」
「始まり」

の3段階として表しました。

「終わり」とは、

・仕事を辞めるときや変えるとき
・恋愛が終わるとき
・資格を取得し終えたとき

など、様々な状況が考えられます。

このような状況をブリッジズは、

「終わりとはある状況が終わるだけでなく、同時に、あるプロセスの始まりである」

と述べています。

「ニュートラル・ゾーン」とは、

空白期や休養期間ともいえ、

・目的なくただ過ごす
・非日常的な時間を過ごす
・ゆっくり休む

などと言われ、日常生活における一連の活動からの猶予期間であり、この期間を体験することで、自己変容という重要な内的活動について取り組むことができると考えられました。

また、自分の内面と向き合い、今後に向けた方向性を見い出していくための段階であるとも考えられています。

最後に「始まり」とは、

・仕事に就く
・恋愛が始まる
・新たな資格を取得する

などといった、何かがスタートするときを言います。

しかし「始まり」は、それを実感せずに何となく始まることも多く、あまり印象に残らないこともあります。

この3つの段階についてブリッジズは、

・あまり準備せず行動すること
・新しい始まりがもたらした結果を確認すること
・目標よりもプロセスを重視すること

と示しています。

理論として考えると、とても難しいことのように思えますが、普段からこれらを繰返しています。

仕事も一つのことが終われば、新たな仕事がスタートしますし、資格を取得したら、さらに上の資格を目指したり、資格を活かして仕事を始めることもあります。

恋愛もフラれてしまったときは絶望的な気持ちになりますが、それはまた新たな人との出会いのスタートであり、それによって生涯のパートナーと出会うのではないでしょうか。

私が思うにはブリッジズの言う、

「ニュートラル・ゾーン」

をどのように過ごすかによって変わってくるのではないかと思います。

ただ休むことで気持ちの整理がつくこともありますし、新たなことを考えることもできます。

それが新たなスタートへの準備になるのではないでしょうか。

ブリッジズの理論は、普段の人の行動として繰り返させれているものではありますが、

「終わりは始まり」

と考えることで、前向きな気持ちになれると思います。

もし、失敗に終わってもそれは、新たな大成功のスタートなのかもしれません。

どんなときでも、前向きに考えることが気持ちに余裕が持てるのだと思いました。