キャリアコンサルタントの勉強をしたことがある人は、
「傾聴」
という言葉をよく耳にしたと思います。
傾聴は、相手の話を深く聴いたり、話し方や表情、姿勢、しぐさといった言葉以外の部分に注意を払ったりすることで、相手を理解することです。
キャリアコンサルタントの面接試験では傾聴はとても重視されています。
クライアントの悩みの答えは、クライアントが持っており、それを引き出すことがキャリアコンサルタントのカウンセリング手法の1つでした。
この手法が、経営支援にも取り入れられるようになりました。
昔は、経営支援(指導)というと、支援者側が答えや方法を伝えるということが多くありました。
法律内容の説明や書類の書き方などはこの支援にあたります。
しかし、最近の支援方法として、
「傾聴と対話」
を重視する手法が取り入れられるようになりました。
経営課題の解決方法は、経営者が持っているというものです。
以前は
「支援者は高度専門的な知識が必要」
と言われてきました。
知識があることに越したことはありませんが、長年その道のプロとして仕事をしている経営者の知識や経験には遠く及びません。
ですので、傾聴と対話という手法はとても効果的だと感じました。
また、高度専門的な知識が必要ないため、支援に取り入れやすいというメリットもあります。
ただ、傾聴と対話だけでは解決しないこともあるため、その場合は専門家に繋ぐなどして支援をしていくことも必要です。
それでも、本当の答えは経営者の中にあることが多いのです。
このように支援方法も経営者に寄り添った、
「伴走型支援」
が求められるようになってきています。
普段の支援業務の中で、傾聴力と対話力を磨いていく必要があるのです。