同じ世代や少し上の世代の方と学びについて話すと、
「若い時のような記憶力がない」
「覚えが悪くなった」
ということを良く耳にします。
私もそう思うことは多々ありますが、人は年を重ねるにつれて、身体的な変化や経験の蓄積が生じますが、記憶と年齢には直接的な関係はないと言われています。
年齢が上がれば必ずしも記憶力が低下するわけではなく、逆に経験から得た知識が蓄積され、柔軟な思考力が生まれることもあります。
私の今の学びもそうですが、難易度が高くて難しいと受講前は思っていましたが、実際に学びを進めると今までの経験や知識で答えられる問題も多くあることに気づきました。
また、社会人は仕事や家庭のことに時間が取られるなか、少ない時間で難しい知識を得ようとするのですから、なかなか覚えられないのは当たり前のことです。
そのことが、
「記憶力がない」
に結びついているのではないかと思います。
近年の研究でも、脳は一生涯にわたって変化し続けることが示唆されています。
新しい経験や知識の取得、脳を活性化する活動は、年齢にかかわらず脳の機能を向上させることが期待されています。
また、ストレスの軽減や良い睡眠、適度な運動も記憶力に良い影響を与えることが報告されています。
一方で、歳をとることによって経験から学ぶことができ、人間関係や社会的な洞察が深まることも事実です。
これは多くの社会人の人が実感しているのではないでしょうか。
これにより、年齢を積み重ねることで得られる洞察力や判断力が、記憶以上に人間の成熟を促進するのです。
言い換えれば、記憶と年齢の関係は個人差が大きく、単純な因果関係で結べるものではありません。
むしろ、健康な生活習慣や精神的な活動、新しい経験への挑戦が、どれだけ年齢を重ねても脳の活性化と記憶力の向上に繋がると言えるでしょう。
歳を重ねることが人生の深化や豊かさをもたらす中で、記憶はその一部に過ぎないのです。
ですので、若い頃のような記憶力がないと思うのではなく、常に新しいことにチャレンジする気持ちが大切なのです。