私は仕事の中で「学び」という言葉をよく使います。
研修で学ぶ、仕事から学ぶ、人との出会いから学ぶ。しかし改めて考えてみると、「学ぶ」とは一体どういうことなのでしょうか。
学生の頃は、知識を覚えることが学びの中心でした。
公式を覚えたり、歴史を覚えたり、試験で正しく答えることが評価されます。
もちろんそれも大切な学びです。
しかし社会に出て仕事をする中で感じるのは、学びはそれだけではないということです。
例えば、同じ出来事を経験しても、人によって受け取り方が大きく違うことがあります。
ある人は失敗だったと考え、ある人は良い経験だったと捉えます。
出来事そのものは同じでも、その意味づけによって学びの深さは大きく変わるのだと思います。
私は高校生の探究学習の授業に関わる機会がありますが、そこでも同じことを感じます。
生徒たちは一つのテーマについて考え、話し合い、時には思うようにいかないこともあります。
しかし、その過程の中で「なぜだろう」「どうすればよいのだろう」と考えることで、新しい気づきが生まれていきます。
その姿を見ていると、学びとは単に知識を増やすことではなく、物事の見方を広げていくことなのだと感じます。
仕事の中でも同じです。
うまくいかないことがあったときに、「なぜそうなったのか」「次はどうすればよいのか」と考えることで、その経験は次につながる学びになります。
もし何も考えずに通り過ぎてしまえば、それはただの出来事で終わってしまいます。
哲学的に考えると、学びとは出来事に意味を見つけていく営みなのかもしれません。
日々の経験を振り返り、自分なりの答えを考え、次の行動に活かしていく。
その繰り返しの中で、人は少しずつ成長していくのだと思います。
私たちの毎日の仕事や人との関わりの中には、多くの学びの機会があります。
それをただ通り過ぎるのではなく、「この経験から何を学べるだろうか」と考えること。
その積み重ねが、自分自身を少しずつ成長させてくれるのではないでしょうか。

