政府は高齢者が希望すれば70歳まで働けるよう環境整備を始めています。現在は原則65歳まで働けるよう企業に義務付けておりますが、年齢引き上げの検討に入るそうです。2019年度から高齢者の採用に積極的な企業を補助金などで支援する予定です。その上で来年以降に「高年齢者雇用安定法」の改正も視野に70歳まで働けるようにし、少子高齢化や人口減少社会を見据えて、多様な働き方を後押しする狙いがあります。
現在は、定年後に継続して働く場合でも、賃金が一律で大幅に下がるケースが多いです。内閣府の調査では3人に2人は65歳を超えても働きたいと希望しているものの、賃金が大幅に低下するため年金生活を選ぶ人が多いという結果が出ています。
高年齢者雇用安定法は企業に対し、「定年延長」「再雇用」「定年廃止」のいずれかの対応を求めるが、2017年の厚生労働省の調査では、実際に定年を延長し65歳以上としている企業は17%、定年制廃止は2.6%にとどまり、8割が再雇用となっているそうです。
再雇用制度で働く人からは、
「60歳を過ぎて同じ会社で働いていると、賃金は大幅に下がり、今まで管理職でいたが部下より下の立場で働くことになった。でも、60歳で仕事がなくなるのも早いし、稼がないといけない。」
といった話をよく聞きます。
この話を聞くと、「定年延長」や「定年廃止」が必要だと思ってしまいますが、人件費が増えることにより若年層の賃金水準が抑えられてしまう懸念もあります。
少子高齢化社会が訪れる中で、早急に高齢者の働き方について検討が必要となってきています。
ラーニングスキルマイスター協会は、「学び」をとおしてみんなが安心して働くことができる、知識の習得やスキルアップができるよう支援をしていきたいと考えています。