学びという無形資産 2019.1.6

有形資産、無形資産という会計で使われる用語があります。会社の場合有形資産は、現預金、土地、建物、機械や設備など「形がある資産」のことをいい、無形資産は、特許権、商標権、ノウハウなどの「形の無い資産」のことをいいます。

これを個人で考えてみますと、有形資産は、現預金、土地、住宅、車などのことをいいますが、無形資産といわれると思いつかないものです。

では、個人の無形資産とは何でしょうか。私が考える無形資産とは「スキル」や「人的ネットワーク」などです。

今回は「スキル」について書こうと思います。

以前もコラムで述べましたが、人生100時代を生きるには、「お金」と「健康」と「学び」が必要と書きました。その中の「学び」とは無形資産です。学びで得たスキルや知識はその人に取っての無形資産として蓄えられます。

人生100年時代になれば人は自ずと長生きになりますが、ずっと今のままの収入を得られるとも限りませんし、80歳近くまで今の仕事をしているとも限りません。

今のうちに「有形資産」を蓄えていく必要はあるのですが、「無形資産」をおろそかにしてもいけません。

無形資産として蓄えたスキルは、新たな収入を得る手段に結びつくかもしれませんし、新たな仕事にスカウトされるかもしれません。

著者は、協会を立ち上げ講座を開講するにあたり、クラウドファンディングを行ったり、二日間のセミナーを受講し、協会の立ち上げ方から始まり、定款の作り方、ホームページの作り方、講座の進め方など多くのことを学びました。

また、テキストを作るにあたり、自分の経験をまとめ、足りない部分は書籍で学ぶなど、今までにはない学びもありました。

その学んだことが仕事で受ける相談の中でも役に立つようになっています。

今までは大学等で学ぶことが最後のスキルとなり、就職したら定年まで勤められたかもしれません。しかし、今後は学生時代のスキルは陳腐化し、そのスキルだけでは仕事ができなくなることもでてきます。すでにそのような経験をされ、自分で学ばれている人も多いと思います。

著者が高校生の頃、パソコンの授業と言えば黒い画面に緑の英数字を入力する「Basic」という勉強をし検定も受けました。

文書を作るのは専用のワードプロセッサーというものがあり、それで文書を作っていました。

それが、数年後にはWindowsが発売され、文書はWord、表計算はExcelとなり、その知識が必要となりました。それが今では、会社で当たり前に使えなくてはなりませんし、小学校から学ぶような時代になってきています。

このように今一番新しい知識でも、それが一生使えるものではないのです。

仕事で学びながら習得していく知識も多いと思いますが、これからは自分で学び、スキルや知識を得ることが当たり前の時代になると当協会は考えます。