キャリアコンサルタントとキャリアコンサルティング技能士 2021.2.14

先日、キャリアコンサルタントの登録証が届きました。

キャリアコンサルタント仲間から、

「国家資格キャリアコンサルタント」と

「キャリアコンサルティング技能士」

との違いは何?と聞かれることがあります。

今回のコラムは、キャリアコンサルタント受験者でもわかりずらい、キャリアコンサルタントとキャリアコンサルティング技能士となぜ二つの国家資格があるのか、私の考察を書きたいと思います。

先に誕生したのが、「キャリアコンサルティング技能士」で、2008年に国家技能検定に追加された職種です。

技能の内容に応じ1級と2級に区分され、1級は「指導レベル」、2級は「熟練レベル」、国家資格キャリアコンサルタントの上位資格に位置づけられると言われています。

「国家資格キャリアコンサルタント」は、2016年4月に創設され「標準レベル」と言われています。

どちらも「独占名称資格」であり、資格者でないと名乗ることができない資格です。

なぜ同じような名前の資格が存在するのでしょう。

キャリアコンサルティング技能検定は、キャリアコンサルタントになるための試験ではなく、現にキャリアコンサルティングを行っている人の技能レベルを認定をする試験と言われているからです。

国家資格キャリアコンサルタントは、

「キャリアをコンサルティングできる知識を学ぶ資格」

と思われます。

では、技能検定3級と位置付けなかったのでしょうか。

他の技能検定では、標準レベルは3級と言われいます。

国家資格キャリアコンサルタントは、約140時間にも及ぶ厚生労働大臣が指定する講習を受ける必要があります。

また、そのカリキュラムにはスクーリングが90時間ほど含まれます。

そのため、受講するは時間と費用がかかります。

実務経験者であれば、実務経験から試験を受けることができますが、殆どの人が養成講座を受講しないと受験できない難易度があります。

また、試験も学科と実技(論述・面接)とあり、試験対策も簡単ではありません。

私は、ファイナンシャル・プランニング技能士や知的財産管理技能士を取得していますが、3級は市販のテキストを2ヵ月ほど勉強すれば受かるレベルです。

また、製造業系の技能検定3級は、工業高校の生徒が受けることもできる内容です。

他の技能検定3級と比較してもわかるとおり、技能検定3級にしてしまうには、あまりにも難易度や時間などで割りが合わない資格となってしまいます。

そのため「国家資格キャリアコンサルタント」が創設されたのではないかと私は考えます。

また、国も個人のキャリア形成に力を入れており、キャリアコンサルティングができる人材育成が急務のため、このような制度になったのかもしれません。

キャリアコンサルティング技能士は、キャリアコンサルタントを取得していなくても受験は可能です。

ですが、キャリアに関する仕事をしたことがない人は、キャリアコンサルタントから勉強することをお薦めします。

どちらの資格を取得するにせよ簡単ではありません。しっかりと学ばなくては合格は難しいです。

今回のコラムは、キャリアコンサルタントとキャリアコンサルティング技能士の違いについてでした。